経営学部経営学科
都心型コース2年 辻 俊輝くん
名古屋商科大学では国際的な視野をもったグローバル人材を育成するために、夏期休暇中と春期休暇中の年2回海外インターンシップ(通称CAPI)を実施しています。これまでに通算610名の学生(2012年度-2018年度夏)がインド・インドネシア・タイなどASEAN諸国の日系企業で海外インターンシップを体験し、都心型コースの学生ものべ30名(2016年度-2018年度)が参加しています。
今回は夏期休暇中にCAPIに挑戦した、都心型コース2年生の辻さんの体験をご紹介いたします。
以前のインタビューはこちら 留学という目標に向かって英語学修をしています 辻 俊輝さん
派遣先企業/派遣国/派遣期間
H.I.S. クアラルンプール支店/ マレーシア/3週間
仕事内容について教えてください
●オプショナルツアーの予約リクエストの確認
●レストランのファクトシート作成
●ホテルのファクトシート作成
●オプショナルツアーの開発
●ホテルへの質問のヒアリング
●ホテルの空室状況の確認
●H.I.S.国内支店に向けてのクアラルンプール支店商品案内
●ホテルのルームチェック
●コストマーケテティング・ホテル宿泊料の市場価格調査
研修期間において、特に自分の成長を感じられた業務は、オプショナルツアーの開発とホテルファクトシートの更新に基づく電話でのヒアリングです。
はじめにオプショナルツアーの開発においては2つのオプショナルツアーの開発をさせていただきました。開発をした「エレファント保護センター」はH.I.S.マレーシア支店のオプショナルツアーであり1日のツアーを開発するものです。開発時には既存のファクトシート以外にも自分で調査した写真や情報、さらにエレファント保護センターに直接電話をかけてレストランの有無・レストランの食事の価格帯のヒアリングも行いました。最後に、それらによって得た情報をまとめました。どのようにパワーポイントで表現すればお客様がいきたいと思えるかなどを考えながら作成を行いました。
次に、ホテルへのヒアリング作業はホテルのファクトシートの作成を行うための仕事でした。今回のインターンシップの目標は「自分の強みを生かして新しいことに挑戦し、能動的に行動する」と決めていたので積極的に業務を行うことができました。
ホテルに電話をかけた際に、まずどのように自分を名乗れば良いのかすら分からなかったので、その都度同じインバウンド部署の社員の方に「相談」をするように心がけました。ヒアリングするホテルはクアラルンプール市内に存在するリッツ・カールトンホテルやウエスティンホテル、マンダリンオリエンタルホテルなどの5つ星ホテルからローカルのホテルまで合わせて120ほどでした。ヒアリング作業時は全てビジネス英語でのコミュニケーションとなるので、初めは簡単な業務ではありませんでしたが、社員の方からのアドバイスやインターンシップ生同士の協力と工夫を行った結果、自分の裁量でホテルへのヒアリング作業をこなせるまでになりました。今回のインターンシップの中での大きな成長を感じられた瞬間でもありました。
そして、社員の方からシャングリ・ラホテル クアラルンプールなどの空室状況確認の作業を任された時は、躊躇することなく業務に挑戦することができました。自分の力で考えて仕事をするまでになった自分に驚きと仕事の喜びを感じました。
インターンシップの経験を通じて身についたことはありますか?
日本人をターゲットとしたインバウンドの「スタディーツアー開発」の業務を通して、日本人ならどのような理由で海外インターンシップに行く傾向があるのか、どういったものに惹きつけられるのかなどをよく調べたことで、リサーチする力が身につきました。またリサーチすることによって得られた情報を元にどのようなツアー名・ミッションにしたら日本人がH.I.S.クアラルンプール支店のインターンシップに行きたくなるのか、必要なスキルはどの程度に設定するべきかなどの他の支店にはないクアラルンプール支店独自のスタディーツアーの開発を心がけたため、海外にツアーの魅力を発信するというマーケティングをする力も身についたと思います。短い期間で多くの業務をこなす中で、与えられたタスクを期限までに終わらせる力も身に付けることができました。
仕事はほぼデスクワークだったので、社員とのコミュニケーションが少ない環境でしたが、自分から近くの社員に話しかけに行ったりお昼ご飯に誘ったりと、アクティブラーニングで培った積極性を大切にしました。
また、異文化交流も積極的にし職場の人とマレー語やイスラム文化と日本語を教え合ったりした。マレーシアはイスラム教の国なので、女性は皆ヒジャブという布をまといながら生活をしていていたので、日々異文化を感じることができました。
今回の海外インターンシップで、興味のあった旅行会社ではどういう仕事をするのか、普段利用している旅行ツアーはどのように内容やホテルなどを決めるのか等を理解することができました。また、CAから転職された方から業界についてのアドバイスももらえ、学びの多いインターンシップを送れたと実感しています。
インターンシップ中に特に印象的だった出来事はありますか?
インターンシップ最終日にクアラルンプール支店長の中村様と共にマレーシア最大の旅行博「MATTA FAIR 2018」に行かせていただきました。その日は企業向けの開催日となっており、貴重な体験をさせていただくことができました。MATTA FAIR 2018は9月7日(金)~9日(日)の3日間、クアラルンプールで毎年開催されています。MATTAとは「Malaysia Association of Tour & Travel Agents」の略称で、MATTAが主催者となって旅行会社・航空会社・地域自治体・政府観光局等が出展している旅行博です。
H.I.S.マレーシア支店も入り口正面に大きなH.I.S. TravelのPOPと共に大きなブースを構えていました。マレーシア最大の旅行博のため、各旅行会社はMATTAに備えて旅行商品の特売会を行っていました。また地域自治体や観光局も他国・他地域に負けじとPRを行っており、地域をアピールする姿が目に留まりました。
会場に入場するとたくさんの人で賑わっており マレーシア人の旅行に対する意識が高いことが感じ取ることがでました。特に東京・大阪・北海道のブースが人気でした。マレーシア人にインタビューをしてみると日本に訪れた経験のある方が多く、東京・大阪・北海道の3地域以外の長野や富山などの地方地域のブースも多くのマレーシア人で賑わい人気がありました。
冬が無いマレーシア人にとってこれから訪れる日本の冬は魅力的な季節のようです。今回のインターンシップで担当させていただいたのはマレーシアを訪れる日本人に向けてのインバウンドであったが、MATTA FAIR 2018の参加を通して、マレーシア人の訪日需要の高さを身にしみて感じることができました。
将来、航空業界や旅行業界を目指している自分にとっては、今後マレーシア人に日本の魅力を伝える機会が訪れた際には今回の経験を生かして、日本を積極的にPRできるような人材になりたいと思いました。
この経験をこれからの大学生活にどのように活かしていきたいですか?
目標の1つであった英語力の向上はあまり達成できず、コミュニケーションが円滑にできなかったことも多々あり、自分の英語力の不足を感じました。また、いくつかツアー開発をさせていただきましたが、人に伝わりやすくするための自分の発想力や構成力のなさを痛感した。このような力は、どのような職業においても大切だと思うので、今後参加予定のビジネスコンクールや授業時のパワーポイント作成をする機会に今回学んだことを意識してスキルを伸ばしていきたいと思います。
そして今後の目標は、語学力の工場はもちろんのことですが、「ITパスポート」などの資格の習得に向けての勉強も取り組んでいきたいと思います。将来どの業界に就職するにしても、大学在学中の間にビジネスの知識を身につけておくことの重要性を今回のインターンシップで感じることができました。また、いろいろな方にお話を聞いて、今の自分に足りないのは勉強することだと改めて感じた。職場で尊敬できると思った人や、すごいと思った人は、やはりたくさん勉強されていることがわかりました。自分もそうなるため、近づくために卒業までのあと2年間はいろいろなことを学びたいと思います。
最後に、自分の目標である航空業界への就職を現実のものにできるように今回の経験を通して、「更なる語学力の向上と、積極的に自分から学ぶ姿勢で今しかできない経験や学習をすること」を今後の目標として、残りの大学生活を悔いのない日々にしたいと考えている。そのためにも、将来のビジョンを明確にし、目標に向かって自分のできることを精一杯頑張りたいと考えています。
CAPI参加を検討している学生へ一言
2回目の参加であるCAPIで今回は、自分の憧れの国であったマレーシアでのインターンシップができたことが私の人生の中でのターニングポイントになりました。また多文化・多宗教でありながらも、お互いの意見を尊重し合いながら生活する中でマレーシアの毎日の生活が楽しく、刺激のある日々を過ごすことができました。
そして、特に印象に残っていることがH.I.S.クアラルンプール支店のモーニングブリーフィングで提唱するH.I.S. DNAの中の言葉です。
「Brightly, lively and cheerfully-Always think positively. (明るく、活気よく、陽気に。常に積極的に考える)」
初めてのマレーシアでインターンをする自分の不安をかき消してくれた素晴らしい言葉であり、私の胸に響きました。インターンシッププログラムが終わってもこの言葉を思い返して高いモチベーションを維持していきたいと思います。今回のインターンシップで得ることのできた知識や経験を忘れることなく、充実した大学生活を送っていきたいと思います。CAPIに参加することで仕事をする楽しさを見つけられ、貴重な体験ができました。
辻 俊輝くんは、ビジネスを体系的に学ぶアクティブラーニング中心の都心型コース-BBA-で学んでいます
取材:2018年10月2日